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海外進出に使える補助金・助成金まとめ【2025年版】全8制度を徹底解説

2025年度に使える海外進出関連の補助金・助成金を8制度厳選。対象企業、補助額、申請のコツ、組み合わせ戦略まで中小企業向けに包み隠さず解説します。

海外進出を考えている中小企業にとって、補助金・助成金は「知っているかどうかで数百万円の差がつく」世界です。実際、僕たちEONが支援している企業の約3割が何らかの補助金を活用しており、平均で200〜500万円の費用削減を実現しています。

でも、「補助金があるのは知っているけど、どれを使えばいいか分からない」「手続きが面倒そう」「自社が対象になるか分からない」――こういう声が本当に多い。この記事では、2025年度に使える海外進出関連の補助金・助成金を8つ厳選し、対象企業、補助額、申請のコツまで包み隠さず解説します。

海外進出に使える補助金・助成金の全体像

まず、海外進出関連の補助金・助成金は大きく4つのカテゴリーに分かれます。

カテゴリー 代表的な制度 補助額の目安
国(経産省・中小企業庁) JAPANブランド、ものづくり補助金 100〜3,000万円
国(JICA) 中小企業・SDGsビジネス支援事業 調査費全額〜5,000万円
独立行政法人(中小機構・JETRO) 海外ビジネス戦略推進支援、新輸出大国 専門家派遣(無料)〜500万円
地方自治体 各都道府県の海外展開支援 50〜500万円

重要なポイント: これらは併用可能なケースが多い。国の補助金と自治体の補助金を組み合わせることで、実質的な自己負担を大幅に抑えられます。

制度1:JAPANブランド育成支援等事業(経産省)

概要

項目 内容
運営 経済産業省(中小企業庁)
対象 中小企業(グループ・単独)
補助率 2/3
補助上限 500万円(単独型)、2,000万円(グループ型)
対象経費 海外展示会出展、市場調査、ブランディング、プロモーション
公募時期 毎年1〜3月頃

どういう企業が使えるか

海外市場向けに自社ブランドを構築・発信したい中小企業。特に消費財、食品、伝統工芸品の海外展開に向いています。展示会への出展費用だけでなく、パッケージデザインの変更やWebサイトの多言語化なども対象になります。

申請のコツ

  • 「日本らしさ」を活かしたブランド戦略を明確に打ち出す
  • 具体的な海外販路(どの国のどのチャネルで売るか)を事業計画に記載する
  • グループ型なら同業他社と組むことで補助上限が4倍に

事例1:食品メーカーA社(従業員40名、年商6億円)
A社はタイ向けの調味料ブランドを立ち上げるため、JAPANブランド育成支援を活用。バンコクの食品展示会への出展費用(180万円)、パッケージデザインの現地適応(80万円)、タイ語Webサイト構築(60万円)の計320万円が対象となり、2/3の約213万円が補助されました。

制度2:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金

概要

項目 内容
運営 中小企業庁
対象 中小企業・小規模事業者
補助率 1/2〜2/3
補助上限 750〜3,000万円(枠による)
対象経費 設備投資、システム構築、試作開発
公募時期 年複数回(2025年度は通年公募)

海外進出にどう使えるか

直接「海外進出」が目的の補助金ではありませんが、「海外市場向けの新商品開発」「海外工場向けの生産管理システム導入」「海外販路開拓に必要な設備投資」は対象になります。

「グローバル市場開拓枠」は海外展開を明示的に支援する枠で、補助上限3,000万円。海外直接投資に伴う設備投資も対象です。

申請のコツ

  • 「生産性向上」の数値目標を明確にする(例:海外向け生産ラインの効率を30%改善)
  • 事業計画の「革新性」が審査のポイント。従来の延長ではなく、新しい取り組みであることを強調する
  • 認定支援機関(金融機関や商工会議所)の確認書が必要

制度3:JICA中小企業・SDGsビジネス支援事業

概要

項目 内容
運営 国際協力機構(JICA)
対象 中小企業
補助率 調査費はほぼ全額、事業費は契約による
補助上限 調査:1,500〜5,000万円、事業:3,000〜5,000万円
対象経費 現地調査、パイロット事業、人材育成
公募時期 年2回程度

どういう企業が使えるか

開発途上国の社会課題解決に貢献するビジネスを展開する中小企業。東南アジア(特にベトナム、カンボジア、ミャンマー)やアフリカ、中央アジアへの進出を検討している企業に向いています。

3つのメニュー

メニュー 内容 上限額
基礎調査 ビジネスの実現可能性を調査 1,500万円
案件化調査 より具体的な事業計画を策定 3,000万円
普及・実証・ビジネス化事業 パイロット事業を実施 5,000万円

事例2:環境技術メーカーB社(従業員30名、年商4億円)
B社は水処理技術をベトナムの工業団地向けに展開するため、JICAの案件化調査を活用。現地の水質調査、パートナー候補との面談、パイロットプラント設計の費用(約2,500万円)がほぼ全額カバーされました。この調査を通じてベトナムの工業団地管理会社と契約を結び、現在は量産フェーズに入っています。

制度4:中小機構「海外ビジネス戦略推進支援事業」

概要

項目 内容
運営 中小企業基盤整備機構(中小機構)
対象 中小企業
費用 無料(専門家派遣)
支援期間 最大3年
対象分野 海外進出戦略策定、現地パートナー開拓、法務・税務相談
申込時期 随時

なぜこの制度がおすすめなのか

無料で海外ビジネスの専門家が企業を訪問し、戦略策定からパートナー開拓までサポートしてくれます。しかも最大3年間。これを知らない中小企業が驚くほど多い。

「コンサルに50万円/月払うお金はないけど、専門家のアドバイスは欲しい」という企業にとって、最初に活用すべき制度です。海外進出コンサルの費用の記事で、この制度と民間コンサルの使い分けを解説しています。

活用のコツ

  • 「何が分からないか分からない」段階でもOK。まず相談することが大事
  • 専門家の知見を活かして、有料のコンサルに頼むべき部分を見極める
  • 3年間使えるので、進出前の検討段階から進出後の安定化まで一貫して利用可能

制度5:JETRO「新輸出大国コンソーシアム」

概要

項目 内容
運営 JETRO
対象 中堅・中小企業
費用 無料
支援内容 専門家によるハンズオン支援、海外バイヤーとのマッチング
申込時期 随時

どういう支援が受けられるか

専門家が企業の状況をヒアリングした上で、個別の海外展開計画を策定。展示会出展のサポート、海外バイヤーの紹介、現地市場調査のアレンジまで、かなり手厚い支援が無料で受けられます。

JETROの世界76カ所の海外事務所ネットワークを活かした情報提供が強み。「この国のこの業界の最新動向」といった、コンサルに頼めば数十万円かかるレベルの情報が無料で得られます。

制度6:各自治体の海外展開支援補助金

概要

各都道府県・市区町村が独自に設けている海外展開支援制度。内容は自治体によってバラバラですが、一般的には以下のようなものがあります。

支援内容 補助額の目安
海外展示会出展費補助 出展費の1/2〜2/3(上限50〜200万円)
海外市場調査費補助 調査費の1/2(上限50〜100万円)
外国語Webサイト構築補助 制作費の1/2(上限50〜100万円)
海外渡航費補助 渡航費の1/2(上限20〜50万円)
専門家派遣 無料〜一部補助

代表的な自治体の制度

自治体 制度名 概要
東京都 海外展開支援助成事業 展示会・市場調査費の1/2、上限300万円
大阪府 海外ビジネス支援補助金 海外展開に係る経費の1/2、上限150万円
愛知県 海外市場開拓支援事業 展示会出展費の2/3、上限100万円
福岡県 アジアビジネス展開支援 調査費・出展費の1/2、上限200万円

申請のコツ

  • 自社の本社所在地の自治体だけでなく、工場や営業所がある自治体の制度も確認する
  • 国の補助金と併用できるケースが多いので、二重取りを狙う
  • 自治体の制度は予算が少なく早期に締め切られることが多いので、年度初めに申請する

制度7:IT導入補助金(海外向けIT投資)

概要

項目 内容
運営 中小企業庁
対象 中小企業・小規模事業者
補助率 1/2〜2/3
補助上限 50〜450万円(枠による)
対象経費 ITツール導入費、クラウドサービス利用料

海外進出にどう使えるか

海外拠点との連携に必要なITシステム(クラウドERP、多言語ECサイト、オンライン会計システムなど)の導入費用が対象になります。海外拠点のバックオフィスを効率化するためのDX投資としても活用可能です。

海外事業のBPO活用の記事で触れていますが、バックオフィスのDX化とBPO活用を組み合わせることで、海外拠点の運営コストを大幅に削減できます。

制度8:事業再構築補助金(海外展開枠)

概要

項目 内容
運営 中小企業庁
対象 中小企業・中堅企業
補助率 1/2〜2/3
補助上限 1,500〜3,000万円
対象経費 建物費、機械装置費、外注費、広告宣伝費

海外進出にどう使えるか

コロナ後の事業再構築として海外市場への展開を位置づけることで、大型の補助を受けられます。国内事業の縮小と海外展開を同時に進める企業に特に向いています。

補助金の組み合わせ戦略

個別の制度を見るより、「どう組み合わせるか」が中小企業にとっては重要です。以下に、進出フェーズ別のおすすめの組み合わせを紹介します。

検討フェーズ(進出先未定)

制度 活用内容 費用
中小機構・海外ビジネス戦略推進支援 専門家による戦略策定 無料
JETRO・新輸出大国コンソーシアム 市場情報収集、バイヤーマッチング 無料
自治体の海外展開支援 海外視察費の補助 実質半額

準備フェーズ(進出先決定後)

制度 活用内容 補助額目安
JAPANブランド育成支援 展示会出展、ブランディング 最大500万円
ものづくり補助金(グローバル枠) 海外向け設備投資 最大3,000万円
JICA・案件化調査 詳細な市場調査・パイロット事業 最大3,000万円

実行フェーズ(法人設立・開業後)

制度 活用内容 補助額目安
IT導入補助金 海外拠点向けITシステム 最大450万円
事業再構築補助金 海外拠点の設備・広告 最大3,000万円
自治体の海外展開支援 運営費の一部補助 50〜200万円

事例3:精密部品メーカーC社(従業員60名、年商9億円)の補助金活用
C社はベトナム進出にあたり、以下の補助金を組み合わせて活用しました。

制度 補助額
中小機構・専門家派遣 無料(約200万円相当)
JAPANブランド育成支援 280万円
東京都・海外展開支援助成 150万円
ものづくり補助金(グローバル枠) 1,800万円
合計 2,230万円+専門家派遣

結果、ベトナム進出の初年度費用(約3,500万円)のうち、約64%を補助金で賄うことができました。

補助金申請の失敗パターンと対策

失敗1:公募開始後に準備を始める

補助金の公募期間は1〜2ヶ月程度。この期間内に事業計画書を一から作るのは難しい。事前に事業計画の骨子を用意しておき、公募が始まったらすぐに申請できるようにしてください。

失敗2:補助金ありきで事業計画を作る

「補助金がもらえるから海外に出る」は本末転倒。審査官はそういう計画を見抜きます。あくまで事業として成り立つ計画があり、補助金はそのコストを一部軽減するもの、という位置づけが正しい。

失敗3:採択後の報告義務を軽視する

補助金は採択されて終わりではなく、事業完了後に実績報告書の提出が必要。経費の証拠書類(請求書、領収書、写真など)を漏れなく保管しておかないと、補助金が減額・返還になることがあります。

失敗4:申請書の書き方が曖昧

「海外市場を開拓する」ではなく「ベトナムのハノイにおいて、A業界向けにB製品を販売し、初年度売上X万円を目指す」のように具体的に書く。数値目標がない計画は審査で低評価になります。

補助金申請の具体的な進め方

ステップ1:対象制度の一覧を作る

まず自社が申請可能な制度を全てリストアップ。国の制度+JETROの制度+自治体の制度を網羅的に確認してください。

ステップ2:認定支援機関に相談する

ものづくり補助金など一部の制度では、認定支援機関(商工会議所、金融機関、税理士等)の確認書が必要。早めに相談しておくとスムーズです。

ステップ3:事業計画書を作成する

補助金の事業計画書は通常10〜20ページ。自社の強み、海外市場の分析、具体的な事業内容、収支計画、スケジュールを盛り込みます。

ステップ4:申請・審査

電子申請(jGrants等)で提出し、書面審査+面接審査を経て採択が決まります。審査期間は1〜3ヶ月。

ステップ5:事業実施・報告

採択後は計画に沿って事業を実施し、完了後に実績報告書を提出。補助金の支給は報告書の審査後なので、一時的に自社で費用を立て替える必要があります。

海外進出の手順の記事で、進出の全体ステップと補助金のタイミングを解説しているので、あわせて読んでみてください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 海外進出に使える補助金は何種類ありますか?

国の制度だけで8〜10種類、自治体を含めると数十種類あります。自社の業種、規模、進出先によって使える制度が異なるので、まず中小機構の専門家に相談するのがおすすめです。

Q2. 補助金の申請は自分でできますか?

可能ですが、採択率を上げるなら専門家(認定支援機関や補助金コンサル)のサポートを受けることをおすすめします。特に事業計画書の書き方は採択率に大きく影響します。申請サポートの費用は10〜30万円程度が相場です。

Q3. 補助金は返済する必要がありますか?

補助金は原則返済不要です。ただし、事業が計画通りに進まなかった場合や、経費の使途が不適切だった場合は返還を求められることがあります。また、補助事業で大きな利益が出た場合に「収益納付」が求められる制度もあります。

Q4. 複数の補助金を同時に申請できますか?

同一経費に対する二重受給は禁止ですが、異なる経費に対して別々の補助金を申請することは可能です。例えば、展示会出展費はJAPANブランドで、設備投資はものづくり補助金で、という組み合わせはOKです。

Q5. 自治体の補助金はどこで調べられますか?

各都道府県の産業振興センターのWebサイト、または中小企業庁の「ミラサポplus」(https://mirasapo-plus.go.jp/)で検索できます。商工会議所に聞くのも確実です。

Q6. 補助金の採択率はどのくらいですか?

制度によりますが、ものづくり補助金は40〜50%、JAPANブランドは30〜40%、事業再構築は30〜50%程度。決して「出せば通る」ものではないので、事業計画の質が重要です。

Q7. EONは補助金の申請支援もしていますか?

直接の申請代行はしていませんが、補助金の対象となる事業計画の策定や、申請書に記載する海外市場のデータ提供はサポートしています。認定支援機関との連携もお手伝いできます。

Q8. 補助金を使わずに海外進出する場合の費用感は?

中小企業の場合、初年度の進出費用は300〜500万円が標準的です。補助金を活用すれば、自己負担を150〜250万円程度に抑えられるケースが多い。コンサル費用の実態の記事で詳しく解説しています。

まとめ:補助金は「知っているかどうか」で数百万円の差がつく

海外進出に使える補助金・助成金は、知っている企業と知らない企業で数百万〜数千万円の差がつきます。特に中小企業にとって、この差は進出の可否を左右するレベル。

まず中小機構の無料専門家派遣を利用し、自社に使える制度を洗い出す。次に、フェーズごとに最適な制度を組み合わせて申請する。これだけで進出費用の50〜70%を補助金で賄えるケースも珍しくありません。

僕たちEONは、補助金の申請代行はしていませんが、補助金の対象となる事業計画の策定や現地の市場データ提供はサポートしています。「補助金を使って東南アジアに出たいんだけど、どう進めればいい?」くらいの相談からで大丈夫です。こちらから気軽にどうぞ

よくある質問

海外進出に使える補助金は何種類ありますか?
国の制度だけで8〜10種類、自治体を含めると数十種類あります。まず中小機構の専門家に相談するのがおすすめです。
補助金の申請は自分でできますか?
可能ですが、採択率を上げるなら専門家のサポートを受けることをおすすめします。申請サポートの費用は10〜30万円程度が相場です。
補助金は返済する必要がありますか?
補助金は原則返済不要です。ただし、事業が計画通りに進まなかった場合や経費の使途が不適切だった場合は返還を求められることがあります。
複数の補助金を同時に申請できますか?
同一経費に対する二重受給は禁止ですが、異なる経費に対して別々の補助金を申請することは可能です。
自治体の補助金はどこで調べられますか?
各都道府県の産業振興センターのWebサイト、または中小企業庁の「ミラサポplus」で検索できます。
補助金の採択率はどのくらいですか?
ものづくり補助金は40〜50%、JAPANブランドは30〜40%、事業再構築は30〜50%程度。事業計画の質が重要です。
EONは補助金の申請支援もしていますか?
直接の申請代行はしていませんが、補助金対象の事業計画策定や海外市場データ提供はサポートしています。
補助金を使わずに海外進出する場合の費用感は?
中小企業の場合、初年度の進出費用は300〜500万円が標準的です。補助金を活用すれば自己負担を150〜250万円程度に抑えられます。
海外進出に使える補助金・助成金まとめ【2025年版】全8制度を徹底解説 | EON inc.